今回はビーエム君の“ヤレ具合い”について「室内側」に絞ってご紹介したいと思います。
樹脂部品表面コーティングの引っ掻き傷、ベタつき
ビーエム君の室内の黒いプラスチック部品は素地の表面にマットブラック(ツヤ消し黒)でラバーコーティング、いわゆるプロテイン塗装をされています。
ゴムのような質感で、高級感があって触ったときの感触はすごく良いのですが、表面が軟らかいためか、雑に扱うと傷が付きやすいという特徴があります。
とくにプロテイン塗装には欠点があって、「加水分解」によって塗料に含まれる成分が表面に溶出してきて、数年するとベタベタ、ネチャネチャしてきます。
プロテイン塗装の経年劣化には紫外線、皮脂、皮膚に塗った化粧品も影響しているようですが、とくに「加水分解」には湿度が大きく影響するようで、プロテイン塗装は「高温・多湿」の日本の気候にはまったく向いていないと思われます。
たしかに私の2005年式のビーエム君も、2011年に購入したときに、すでに“ベタつき”を実感しました。
プロテイン塗装品に対して、ヨーロッパでそれほど苦情が出ないのは、日本よりも「気温も低く、降水量も少ない」からでしょうね・・・
つぎの左の画像は運転席ドアアームレストのハンドグリップ部、中央の画像はヘッドライトスイッチ下の小物入れ、そして右の画像はリアセンターコンソールです。
運転席ドアアームレストのハンドグリップ部やヘッドライトスイッチ下の小物入れには、どちらにもそこら中に引っ掻き傷が残っていて、ラバーコーティングも剥げる寸前の箇所があります。
リアセンターコンソールにはベタつきがひどかったときに触ったティッシュのカスや、乾拭きしたタオルのほつれがくっついて取れなくなっています。
いずれは無水エタノールで表面のラバーコーティングを“こそぎ”落としてから、樹脂パーツ用コーティングを施工するか、この状態で表面をマットブラック(ツヤ消し黒)のフィルムでラッピングするしかないでしょうね。
樹脂部品表面コーティングの傷、剥げ
つぎの画像はオーディオモード切り替えスイッチです。
オーディオモード切り替えスイッチには、数え切れないくらい爪が当たったことで、表面のマットブラック(ツヤ消し黒)のラバーコーティング(プロテイン塗装)が傷ついて、AUDIOという文字が読みづらくなっています。
ところで車内で最も“爪”と縁があるのは、いわゆるスタート/ストップボタンです。
ストップを押して降車した時に、しばらくはボタンの裏からの照明で文字だけが浮かび上がるのですが、気付いたら文字どころかボタンの中央突起部がすっかり剥げていて、降車するとき周囲が暗いと運転席付近がボーッと薄暗く光っていて、不気味な雰囲気になっていました。
そこでスタート/ストップボタンのほうは、2020年1月にDIYで“蓋”だけ新品に、それも赤いものに交換しました。(S/N:077でご紹介済み)
そのあといろいろあって、新車時と同じ“ツヤ消し黒”のものに戻したのですが・・・(S/N:086でご紹介済み)
話を元に戻すと、オーディオモード切り替えスイッチのほうですが、こちらは当面はスルーです。
樹脂部品表面コーティングの剥げ、剥離
つぎの左の画像は助手席のインナードアハンドル、右の画像は前席・運転席側のカップホルダーです。
インナードアハンドルのほうは同乗者が頻繁に握る箇所なので、キズやベタつきを通り越して、けっこうな範囲でラバーコーティングが剥げています。
カップホルダーも指で押して開閉させるので、その範囲だけに爪が当たって、同じように剥げています。
助手席側のカップホルダーも同じように剥げていますが、どちらのカップホルダーも新車から6、7年経った2011、2012年頃には剥げ、剥離が始まっていました。(S/N:020のなかの画像でも確認できます)
こちらも無水エタノールで拭き取って樹脂パーツ用コーティングを施工するか、フィルムでラッピングするしかないですね・・・
樹脂部品表面コーティング劣化の対応
マットブラック(ツヤ消し黒)のラバーコーティング(プロテイン塗装)が劣化して剥げてきても、素地の樹脂(プラスチック)が黒色なら目立たないのですが、白色の場合はそうもいきません。
ビーエム君のステアリングカバーも爪で傷つけたせいで広範囲に剥げてきて、そのうえ素地が白かったのでけっこう目立っていました。
そこで、こちらは再塗装や新品交換を選ばず、2017年11月にカーボン調フィルムでラッピングしました。(S/N:059でご紹介済み)
インテリアトリム表面のクリア塗装の亀裂
つぎの画像はダッシュボードのインテリアトリムです。
Mスポーツの標準インテリアトリムはファイン・カッティング・アルミなのですが、私のビーエム君は前オーナーがオプション設定のバール・ウォールナット・ウッドに交換していました。
このウッドトリムは表面がクリア塗装仕上げになっているのですが、経年劣化で、気付いたら細い亀裂(黄色の矢印)が縦に1本入っていました。
室内の他の箇所のトリムもすべてウッドに変更されていますが、同様の亀裂はセンターコンソール・トリムやフロントドア・トリムにも大なり小なり生じています。
このあたりはあまり気にならないので、当面はスルーですね・・・
内張り(化粧布地)のヤレ
つぎの左の画像は助手席側のサンバイザー、右の画像はダッシュボード上のAピラーカバーです。
サンバイザーやAピラーカバーは化粧布地で仕上がっているのですが、経年劣化で布地がたるんできて、“張り”が無くなっています。
Aピラーカバーの“しわ”がひどくなったのは、夏場にフロント・ウィンドウ・サンシェード(S/N:074でご紹介済み)をフロントウィンドウとダッシュボードとのすき間に押し込んでいたせいかもしれません。
くたびれ感は否めないのですが、どちらもしばらく放置ですね・・・
運転席シート表面の擦れ、荒れ
つぎは運転席シートの画像で、左の画像は背もたれ、中央の画像は座面、右の画像はサイ・サポートです。
まず背もたれですが、左右のサイド・サポート(生地:アルカンターラ)の内側で、腰が当たる箇所はかなり荒れています。(黄色の丸枠で囲んでいます)
とくに乗車する際にお尻を当てて滑り込ませる右のサイドサポートは、縫い目周辺が擦れて下地が見えていたり、その上の脇が当たる箇所の生地もかなり薄くなっています。(黄色の丸枠で囲んでいます)
座面の両脇は左右の太ももが当たる箇所なので、けっこう“ささくれ立って”います。(黄色の丸枠で囲んでいます)
サイ・サポート(座面前端部)もふくらはぎが当たる箇所なので、表面が“ささくれ立って”けっこう荒れています。(黄色の丸枠で囲んでいます)
シートもしばらくは、このままスルーですね。
シフトノブ化粧革の劣化
つぎの画像はマニュアルトランスミッションのシフトノブです。
新車から17年も経つと、皮革の表面は劣化し、剥げも“てかり”もひどくなって、微細なひび割れも生じています。
あまり気にならないので、しばらくはこのまま使っていこうかと思っています。
剥げと“てかり”は無視・・・、微細なひび割れは最初から「クラッキングレザー」が使われていたと思うことに・・・
液晶ディスプレイのドット欠け
つぎの画像はオーディオシステムの液晶ディスプレイです。
画像のなかで白い枠と矢印で示していますが、一部のドット(Track 09の文字の上にあるべき水平線)が欠けているのがわかると思います。
なお液晶ディスプレイは運転席メーターパネルやディスプレイにも使われていますが、幸いどちらも今のところ文字欠け(文字抜け、文字落ち)やドット欠け(ドット抜け、ドット落ち)は見られません。
室内のヤレの最大の要因
私は会社にはビーエム君で通勤していたので、購入してからずっと青空駐車でした。
ですから室内は4面のガラスを通して太陽の輻射熱、そして紫外線やオゾンの影響を受けて、車内温度は夏は炎天下で60℃近くまで上昇し、一方冬は0℃以下になっていました。
当然ですが、休日も外出先の条件は会社の駐車場と同じです。
さらに自宅も屋根が付いているだけの1台分のカーポートでしたので、密室になるガレージ保管とはまったく違う過酷な環境でした。
これではビーエム君から「内装を新車の状態に保てと言われても、ぜったい無理でしょ!」と言われますよね。
2005年式中古ビーエム君の購入後のまとめ
最後に費用が発生した昨年2021年8月5日の時点での2005年式中古ビーエム君に費やした費用と経過年数、走行距離について
・車種&グレード:E90・320i・Mスポーツ・6MT・アルピンホワイトⅢ
・修理代、車検費用、オイルやタイヤなどの消耗品代の累計:2,213,741円(税込)
・アクセサリー費用の累計:351,795円(税込)
・両費用の累計合計:2,565,536円(税込)
・2011年5月に中古購入してからの経過年月:10年と3ヶ月
・走行距離計表示値:136,410km
・中古購入後の走行距離:99,810km
2022年5月20日時点の経過年月、走行距離、費用合計
・2011年5月に中古購入してからの経過年月:まる11年
・中古購入後の走行距離:104,241km
・費用の合計:2,565,536円(税込)
次回テーマは・・・未定です
これまでにない長文になりましたが、最後までお読みいただきまして、ありがとうございました。
次回テーマはいまのところ未定ですが、ビーエム君がらみで見つけたいと思っています。
楽しみにお待ちください。